職人によるこだわりのあんこを堪能しよう!

あんこといえば、たい焼きやお饅頭などの和菓子に欠かせない日本の国民的スイーツです。しかし、そんなあんこには、その作り方や材料にさまざまな種類があることをご存知でしょうか。ここでは、奥深いあんこの魅力について詳しくご紹介します。

目次

あんこの作り方はさまざま

あんこといえば、その製法からさまざまな種類に分けられます。とくに、こしあん・つぶあんについては好みに関する意見が分かれる大きなポイントではないでしょうか。ここでは、作り方の違いによるさまざまな種類のあんこをご紹介します。

こしあん

その滑らかな舌触りが大きな特徴となっているのがこしあんです。こしあんは、小豆を炊いた後、しっかりと裏ごしして皮を取り除いたものです。砂糖を加えて手間をかけて練り上げることで、極上の滑らかさを生み出せます。この滑らかさは、職人の力量にかかっており、一般的には黒光りするような美しいものがよいこしあんであると考えられているのです。つぶつぶとした豆の食感が苦手という方でも、こしあんであれば食べられるという方も多くみられます。

つぶあん

もっとも一般的なあんこと言われているのがつぶあんです。つぶあんは、その名の通り、小豆の1つ1つの粒をできる限りつぶすことのないように炊くという製法が用いられています。小豆が持つ食感を活かしており、皮やえぐみも含めた小豆本来のおいしさを味わえるでしょう。これらの小豆の粒をどれだけつぶさないように炊けるかというのが、職人の腕の見せ所と言われています。

つぶしあん

こしあんとつぶあんの中間に位置しているのがつぶしあんです。つぶしあんは、粒を潰して炊きあげるあんこです。こしあんとは違い、皮を取り除くことなく残すため、豆本来の味を残しつつ、ある程度の滑らかさをもっているというのが特徴といえるでしょう。

小倉あん

意外と知られていないのが、小倉あんについてです。小倉あんというのは、大きな小豆を甘く煮たものと、こしあんの2つを混ぜて作られています。このように2種類の製法を組み合わせて作られていることから、手間がかかるのです。しかし、大粒のしっかりした豆の味わいと、滑らかなこしあんのどちらも楽しめることから、あんこ好きには人気の種類となっています。ネーミングの由来としては、京都の小倉山が由来になっているとも言われています。

あんこの原材料もそれぞれ

あんこといえば、小豆あんを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、そのほかにもさまざまものが原料として使用されています。その見た目のカラーの違いや、味わいの違いが和菓子作りに活かされています。

小豆あん・赤あん

あんことして、もっともポピュラーなものは、やはり小豆あんです。おはぎや、おまんじゅう、どら焼きなどの人気スイーツにも使用されていて、和菓子には欠かせない重要なものといえるでしょう。赤あんというのは、赤い豆を使用したあんこのことを指しています。小豆あんはもちろん、赤いんげん豆を使ったあんこなどがあげられます。

白あん

小豆あんに次いで人気なのが白あんです。白あんの原料には、その名の通り白いんげん豆や白ささげ豆、白花豆、などの白い豆が使われています。小豆あんに比べると、独特のえぐみもなく、よりあっさりとしているのが特徴です。その特徴から、そのほかの材料や味と相性のよいあんこといえるでしょう。

うぐいすあん

緑色が特徴のうぐいすあんは、青えんどう豆から作られています。意外と知られていませんが、青えんどう豆は、英語名でグリーンピースとも呼ばれているのです。その鮮やかな色は、見た目も楽しませてくれる美しい和菓子を作るのに役立てられています。

季節や地域の限定あん

そのほかにも、それぞれの季節や地域に合わせたあんこが数多く存在します。たとえば枝豆から作られているずんだあんです。山形県や宮城県の名産品としても有名で、ご当地スイーツにも数多く利用されています。

ほかにも、ねっとりした食感が特徴芋あんは、さつまいもを使用して作られていのです。さらに、栗あんや桜あん、レモンあんなど、季節限定で作られているあんこもあります。

こだわりのあんこを味わいたい

このように、あんこには使用する材料や作り方によってさまざまな種類があります。やはり和菓子店にとっては、もっともこだわりを持っている部分であるといっても過言ではありません。なぜなら、基本的にあんこは小豆・砂糖・水・塩という本当にシンプルな素材から作られているものだからです。そのため、作り手の技術によって、味に大きな変化が生まれてしまう、繊細なものであるといえるでしょう。

水分量や炊き上げの時間、小豆の産地にこだわるのはもちろんのこと、どのような鍋を使用するのかが大事です。他にも小豆の茹で汁を捨てるかかどうかなど、細かなところにまでそのお店のこだわりがつまっています。

まとめ

今回は、あんこをテーマとして、その作り方の違いや材料の種類についてご紹介しました。あんこと一言でいっても、その出来上がりにはさまざまな種類があり、和菓子職人のこだわりがつまったものであることをおわかりいただけたでしょうか。ぜひ、色々なあんこを食べ比べ、職人こだわりのあんこを味わってみてください。

松戸市を中心として展開しております「株式会社やまか」では、こだわりぬいたあんこを使用した和菓子がご用意されています。北海道襟裳の特定農園により厳選された小豆を使用し、その香りを生かすために甘さを限界まで抑えて作っています。小倉あんについては、小豆のつぶをできるだけ潰さないよう、通常の半分の量を特別に作った浅い釜で丁寧に煮上げているのが特徴です。ぜひ一度ご賞味ください。